【初心者向け】暗号資産投資のスタートガイド
2024年1月10日。暗号資産界隈を大きく変える出来事がありました。米証券取引委員会(SEC)が暗号資産(仮想通貨)で時価総額最大のビットコインの現物ETF11本を承認すると発表したんです!これにより、ビットコインの社会的な信用が大きく高まることが期待されています。実際今年に入ってからビットコインは大きく値上がりしています。
- ビットコイン(BTC)ETFが承認された意義
- 暗号資産入門:デジタル時代のお金
- 暗号資産の特徴:何がそれをユニークにするか
- 暗号資産の主な使い道
- 暗号資産投資の基本:初心者が知るべきこと
- 暗号資産の未来と賢い取り組み方
ビットコイン(BTC)ETFが承認された意義
今回承認されたのは、米資産運用大手のブラックロックやフィデリティ、アーク・インベストメンツなどが申請していた10本と、グレースケール・インベストメンツが求めていたビットコインで運用する未上場投資信託のETF転換です。
これらはいずれもニューヨーク証券取引所など、米国主要市場に上場しています。
これまでは、投資家はビットコイン(BTC)を、暗号資産交換業者や暗号資産取引所を通じて売買してきました。しかし、2022年11月の暗号資産交換業者大手FTXの破綻は、暗号資産交換業者の信頼性を大きく損ねました。やっぱり暗号資産は危ないのかなぁと思った方も多かったと思います。
ビットコインの現物ETFであれば、投資家はSECの監督下にある証券会社の証券口座を通じて株式などと同じように売買することができ、仮に証券会社が破綻しても投資家の資産は保護されるんですね。
また、現物ETFとして大手取引所で取引できるようになったことで、当局に承認された投資対象として、ビットコインのステータスはかなり高まることになります。
7兆ドル(約1,000兆円)以上の市場規模を持つと言われるETFには、金や不動産に投資するETFが既に多く存在しています。これにビットコインの現物ETFが新たに加わり、機関投資家や個人投資家がそれを投資対象に組み入れやすくなりました。
暗号資産市場にとっては、米国での利上げが終了して、暗号資産市場に資金が戻りやすくなるタイミングと、今回のビットコインの現物ETF承認が重なったことは、強い追い風となっています。実際にBTCは今年に入ってから既に大きく上昇しています。現物ETFの買い需要も相当強いんだと思います。
後ほどご説明しますが、例えば日本の税制においては現物BTCを買うよりも、現物ETFを購入したほうが資産形成において圧倒的に有利です。(まだ日本では現物ETFを購入できませんが・・・)
ところで、そもそもETF(上場投資信託)って何?と思われた方は以下の記事で解説していますので良かったらそちらも御覧ください♪
happy-happylife.hatenablog.com
暗号資産入門:デジタル時代のお金
BTCのETF上場で暗号資産界隈は大いに賑わっている訳ですが、暗号資産(別名「仮想通貨」とも呼ばれますが、この記事の中では暗号資産と呼びますね)と呼ばれるこのデジタルのお金、聞いたことはあっても「そもそもそれって一体何?」と思っている方も多いかも知れませんね。
暗号資産とは、簡単に言うと、インターネット上で使われるデジタル形式のお金のこと。
でも、私たちが普段使っている日本円や米国ドルとは違って、紙幣や硬貨として手に取ることはできません。全てがコンピューター上で数字として存在しているんです。
「デジタルだったら便利そう!」と思いますね。確かに、インターネットがあれば世界中どこにいても、手数料が安く、速く、簡単に送金できたり、受け取ったりできるのが大きな魅力です。また、暗号技術っていう難しそうな技術が使われていて、これが不正な取引を防ぐ役割を果たしてくれています。
さらに面白いのが、この暗号資産、どこかの国や特定の組織が管理しているわけではないんです。世界中のたくさんの人たちが参加する巨大なネットワークで成り立っていて、このシステムが非常に公平で安全な取引を保証してくれるんです。
暗号資産は「ビットコイン(BTC)」や「イーサリアム(ETH)」といった名前を聞いたことがあるかもしれませんが、実はもっとたくさんの種類があって、それぞれにユニークな特徴があります。ただ、この世に初めて誕生したビットコイン以外の暗号資産は全て「アルトコイン」と呼ばれます。そしてアルトコインの中でも特に時価総額や知名度が低い通貨のことを「草コイン」と呼びます。海外では「shitcoin(クソコイン)」とも呼ばれています(笑)
そして限られた量しか発行されない暗号資産がたくさんあります。たとえばBTCであれば発行枚数は2100万枚と決められています。これが、暗号資産の価値が上がる(場合もあれば下がる場合もあるけれど)大きな理由の一つです。
さて、暗号資産の世界、ちょっと興味が湧いてきたでしょうか?この新しいタイプの資産がどのように私たちのお金の使い方、貯め方に革命をもたらすのか、これから一緒に見ていきましょう!
暗号資産の特徴:何がそれをユニークにするか
インターネット上でのみ存在するこの新しいタイプの「お金」は、そのユニークな特徴により、従来の金融システムに新たな可能性をもたらしています。
では、暗号資産が今までになかった通貨となっている理由は一体何でしょうか?
デジタル形態とその利便性
暗号資産は純粋にデジタル形式で存在します。これにより、従来の紙幣や硬貨とは異なり、インターネットがあれば世界中どこへでも瞬時に送金することが可能です。
また、銀行口座を持たない人々でもアクセスできるため、新興国で銀行口座を持てない多くの人々にとって銀行を介さずに通貨のやり取りを可能にする有力な手段になるんです。
暗号技術による安全性
暗号資産の根幹を成すのは、ブロックチェーンと呼ばれる技術です。これは、取引記録を改ざんすることが非常に困難な分散型のデータベースです。複雑な暗号技術により、取引の安全性が保たれ、不正な操作を効果的に防ぐことができます。
分散型システムとその仕組み
暗号資産は、中央の機関や組織に依存せずに運用される分散型のシステムによって支えられています。このシステムでは、世界中の無数のコンピューターがネットワークを形成し、取引の検証と記録に協力し合います。これにより、システムの透明性と耐障害性が大幅に向上しています。
限られた量:供給の制限性
先ほども少し触れましたが、多くの暗号資産は、その供給量がプログラムによって最初から定められています。例えば、ビットコインの場合、最大で2,100万枚しか存在しないことが決まっています。
この供給の限定性は、インフレーションに対する保護として機能し、長期的な価値の保存手段としての魅力を高めています。
DMM bitcoinに主要な暗号資産の発行枚数上限の一覧があったので掲載しておきますね。
暗号資産 |
発行数または流通量 |
発行上限 |
BTC |
約1933万BTC |
2100万BTC |
ETH |
約1億2045万ETH |
なし |
XRP |
約516億4939万XRP |
1000億XRP |
MATIC |
約90億8046万MATIC |
100億MATIC |
LINK |
約5億1709万LINK |
10億LINK |
MKR |
約97万7600MKR |
100万5577 MKR |
AVAX |
約3億2594万AVAX |
7億2000万AVAX |
CHZ |
約67億6867万CHZ |
88億8888万8888CHZ |
TRX |
約909億9700万TRX |
なし |
ZPG |
29410ZPG(2.4億円相当:2022年12月時点) |
390億円相当 |
LTC |
約7262万LTC |
8400万LTC |
XLM |
約266億5489万XLM |
1050億XLM |
ETC |
約1億4025万ETC |
2億1070万ETC |
BCH |
約1935万BCH |
2100万BCH |
BAT |
約14億8600BAT |
15億BAT |
ENJ |
10億ENJ |
10億ENJ |
OMG |
約1億4024万OMG |
1億4024万5399OMG |
MONA |
約6572万MONA |
1億512万MONA |
ADA |
約347億4412万ADA |
450億ADA |
DOT |
約11億7257万DOT |
なし |
XTZ |
約9億3283万XTZ |
なし |
XEM |
89億9999万9999XEM |
89億9999万9999 XEM |
QTUM |
約1億460万QTUM |
1億782万2402QTUM |
XYM |
約55億8246万XYM |
89億9999万9999XYM |
IOST |
約187億889万IOST |
900億IOST |
<DMM bitcoinから掲載>
これらの特徴により、暗号資産は従来の金融システムとは一線を画する新しい資産クラスとして注目されています。その便利さ、安全性、そして新しい経済活動への参加を可能にする力は、私たちのお金の使い方を根本から変える可能性を秘めています。
暗号資産の主な使い道
暗号資産が日常生活でどのように使われているか、興味深いですよね?このデジタル時代のお金は、そのユニークな特性を活かし、さまざまな用途で利用されています。ここでは、暗号資産の主な使い道について掘り下げてみましょう。
国際送金:速くて安い
海外にお金を送ることは、従来の銀行システムを使うと手数料が高くつき、時間もかかることが多いです。しかし、暗号資産を使えば、これが一変します。デジタル通貨は国境を越えて瞬時に送金でき、手数料もずっと安く済みます。これは、海外に住む家族への送金や、国際ビジネスを行う企業にとって大きな利点です。
投資先としての魅力とリスク(売却益には税金がかかる・・・!)
暗号資産は、新しい形の投資チャンスとしても大きな注目を集めています。価格の変動性が高いため、短期間で大きなリターンを狙うことができる可能性があります。
ただし、その反面で大きなリスクも伴います。価格が急落することも少なくないため、投資には慎重な判断が求められます。
また株式投資との大きな違いは売却益にかかる税金です。日本においては、暗号資産の売却益は「雑所得」として分類され、所得税法上の総合課税の対象となります。ちょっと難しい話になりますが、簡単にご説明しますね。
まず株式取引の売却益(譲渡所得)の場合、一定の条件の下で「申告分離課税」の対象となり、税率は一律20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)です。そして2024年1月からスタートした神制度である新NISA口座で取引して売却益が出た場合は、売却益に課税される税金はゼロ円です!
ところが暗号資産を売却して得た利益の場合、他の所得(給与所得、事業所得、不動産所得など)と合算され、その合計所得に応じた税率が適用されるんです。何らかの所得を得ている方は、その所得額に応じて暗号資産の売却益に対して税金がかかっちゃうんですね。税率は最大で55%(所得税45%+復興特別所得税2.1%)まで上がります。
冒頭でもお話しましたが、米国では2024年2月に主要な暗号資産であるビットコインを投資対象とした上場投資信託(ETF)が承認されました。日本でもこのETFが扱われるようになれば、新NISAの成長投資枠で投資できるようになるかも知れませんね♪早くその日が来て欲しいものです。
日常の支払い:どこで使える?
一部のお店やオンラインサービスでは、暗号資産での支払いを受け付けています。特に、テクノロジーに関連する商品やサービスを提供する企業では、ビットコインやその他の暗号資産を使った決済が一般的になりつつあります。これにより、従来の支払い方法に代わる新しい選択肢が提供されています。
暗号資産は、その使い方によっては非常に便利なツールとなり得ます。国際送金の速さと安さ、投資としての可能性、そして日常生活での支払いへの利用など、暗号資産が提供する利点は多岐にわたります。しかし、その利用には、価格の変動性やリスクの理解も必要となります。これから暗号資産を使い始める方は、その特性と使い方をしっかりと把握した上で、賢く活用していきましょう。
暗号資産投資の基本:初心者が知るべきこと
BTCのETF上場がニュースになりましたが、暗号資産への投資は、近年多くの注目を集めています。その革新的な性質と将来性は魅力的ですが、投資初心者にとっては、その世界に飛び込む前に知っておくべき重要なポイントがいくつかあります。
価格の変動性とその影響
暗号資産の価格は非常に変動しやすいことが特徴です。一日のうちにも大きく価格が上下することがありますから、投資する際にはこの変動性を十分に理解しておくことが重要です。価格の急激な変動は、大きなリターンをもたらす可能性がありますが、同時に大きなリスクも伴います。特に草コインになると顕著です。一日で2倍、3倍と上昇し、翌日半額になるようなケースもあります。まさにハイリスク・ハイリターンの世界です。手を出すなら全て無くなってしまっても良いと思える資産の範囲内にすることが賢明です。間違っても全力投資は止めておきましょう。
投資前のリスク理解
ちょっとくどいかも知れませんが、暗号資産への投資を検討する際には、リスクをしっかりと理解し、自分自身がそれを受け入れられるかを考えることが大切です。投資する資金は、失っても生活に影響がない範囲に留めるべきです。また、投資戦略を事前に計画し、短期的な市場の動きに一喜一憂しない強い心構えも必要になります。
またデジタルの世界である以上は、ハッキングリスクがあることも忘れてはいけません。過去数年間で、多数の暗号資産取引所やウォレットがハッキングされ、大量の資産が盗まれる事件が発生しています。おそらく最も有名な暗号資産取引所のハッキング事件はMt.Gox事件でしょう。日本に拠点を置くMt. Goxは、2014年に85万BTC(当時の価値で約4億5000万ドル相当)が失われると発表しました。このハッキングとその後の破産は、黎明期だった暗号資産市場に大きな衝撃を与えました。
これらのハッキングは、技術的な脆弱性やセキュリティ管理の不備が原因であることが多く、暗号資産コミュニティに大きな影響を与えました。もちろんその後各社が大幅なセキュリティ強化対策を施しており、安全性は高まっていますが、ハッキングが怖い、自分の身は自分で守る、という方はTREZOERのような暗号資産を安全に保管できるハードウォレットを購入しておくと安心できると思います。
信頼できる情報源
暗号資産に関する情報はインターネット上に溢れていますが、そのすべてが正確で信頼できるわけではありません。投資を始める前に、信頼できる情報源を見極めることが重要です。公式の発表や信頼できる専門家の意見、権威あるニュースサイトからの情報を参考にするとよいでしょう。
特に草コインの中には資金だけ集めて発行主体がいなくなるという詐欺コインが紛れていることもあります。国内の取引所で扱っている暗号資産はしっかりと審査を受けているものばかりなので安心して購入できますが、海外の取引所はあらとあらゆる草コインの取扱いがありますので、聞いたことがない草コインを購入する場合には信頼できると思えるニュースソースを見つけて、ちゃんと情報収集しましょう。
暗号資産への投資は、大きな可能性を秘めていますが、その一方で失敗のリスクもあります。初心者は特に、投資における基本的な知識を身につけ、慎重に行動することが成功への鍵です。
暗号資産の未来と賢い取り組み方
暗号資産は、デジタル時代の新しい資産クラスとして、私たちのお金の使い方や投資の考え方に革命をもたらしています。その可能性は無限大であり、今後も技術の進化や市場の成熟に伴い、さらに多様な使い道が生まれることでしょう。
特に今後世の中はよりいっそうVR(仮想現実)やAR(拡張現実)の取り組みが進むと思われます。そうするとその世界で扱われる通貨は全てデジタル化されているわけで、暗号資産の果たす役割はもっともっと大きくなっていく可能性があります。
ただし、暗号資産の未来は極めて明るいものと期待されていますが、同時にその道のりは予測不可能なものでもあります。技術の革新や法規制の変化、市場の動向など、多くの要因が価格や普及度に影響を与えます。そのため、投資家はこの変動性を理解し、柔軟な対応が求められます。
慎重な投資戦略、継続的な学習と情報収集、そしてリスク管理の徹底が、この新しい資産クラスで成功するための鍵となります。暗号資産の未来を見据えながら、賢い取り組み方を心がけることで、その可能性を最大限に引き出しましょう!
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